動物の妖怪の特徴とは?

動物の妖怪の特徴として挙げられるのが、なぜか飼い犬はあまり化けないことくらいでしょうか。
逆に飼い猫は七年や十年そこら飼っただけでも化けるといわれていますね。

キツネやタヌキ、ムジナ(アナグマ)や山犬、サル、イタチやカワウソ、ナマズ、川魚、馬、蛇、蛙、亀なども化けたり、妖怪が似た姿をとることがあります。
人間の身近にいる動物はたいてい化けるといっても過言ではないかもしれませんね。

妖怪が存在する、しないというナンセンスな論議の中で、時々『見たことがないから信じられない』という言葉が出ることがあります。
観測されてこその現象だというのは確かに現実的ですが、例えば誰も見ていないところでも滝は水を地面に落としているか、滝の音は聞こえるのかという哲学の例題などもありますよ。

身近な動物が『化けてるんじゃないのか』と思えるシーンは、特に猫を飼っている方には感じやすいものだと思います。
うちの猫も『ごはん食べる?』と聞いたらいつもと違う声で返事をします。

逆に同じく飼っている犬は、言葉よりも雰囲気に反応している感じで、ひっくり返っても化けるようなことはないだろうなと思います。

化け猫猫又にまつわる話は古く鎌倉時代から伝えられ、吉田兼好の徒然草に飼い犬が夜飛び掛ってきたのを猫又と見間違えた人の話が載っていたりします。

ほかの動物の妖怪たちもかなり古くから伝えられていたようで、古事記には山幸彦と結婚して子供を生んだワニザメの女性トヨタマヒメや、ワニザメをだました因幡の白兎の話、逆に亡くなってから白鳥に姿を変えたヤマトタケルの話などもあります。

日本の古来の信仰は万物に魂が宿り、尊重しなければ祟られるという『アニミズム』でしたから、動物や植物と会話する人の話は昔話にも多く伝えられています。
かちかち山や蛇婿など、民話・昔話から化ける動物を調べて見ても奥深いですよ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました